裏ガイド的書籍

移動する時には本を持って行く。
荷物に余裕があれば少なくとも3冊は持って行きたい。めちゃくちゃ読むのが早いというわけではない。個性溢れる他の乗客のせいで、集中力が持続しないことが多く、飽きてしまうわけだ。
ということで、ビジネス書と小説または旅行記と比較的下世話な本の3種類あると気分が切り替えられてよいということになっている。自分の中で。
ビジネス書や小説はわかるが、比較的下世話な本というのはなんなのかというと、先の2つには当てはまらないが、読みやすくてすぐに入り込める本というのは共通していると思う。教養とか文化的といった言葉から多少距離を置いている内容のものもある。
というわけで、比較的下世話本カテゴリの中で最近読んだのは、新宿歌舞伎町アンダーワールドガイド/李小牧。書店で見つけて、元新宿区民であるから買ってみた。というだけの理由である。

内容は、中国からきた一人の男が、歌舞伎町の入り口に立って、案内になるまでのサクセス(?)ストーリーと、日本一の歓楽街歌舞伎町で起こった様々なエピソードが綴られている。

続いて平成ジャングル探検/鹿島茂も読んだ。どうやら東京の盛り場裏事情に興味を持ってしまったらしい。こちらは新宿歌舞伎町…ほど裏の世界よりではないが、新橋、六本木、渋谷、大久保、銀座、吉原、吉祥寺、大塚、赤坂、錦糸町、新宿歌舞伎町、上野の街が、いつ頃いかにして盛り場となり、繁栄し、変化・衰退して行ったかということを、過去の文献または週刊誌などの資料を紐解きながら、ときには突撃取材(料亭や高級クラブ、風俗店など)を試みながら、解き明かす内容だ。
こういった裏ガイド的書籍は、その土地に馴染みがあったりすると余計に面白く読め、集中力が低下してしまったときなどには、いい気分転換になる。
読んだ後からその街を訪れると不思議と街や通りを歩く人々の見方が変わり、楽しめるのもこういった書籍のよいところだ。これもまた教養とはいえるかもしれない。

2件のコメント

  1. SECRET: 0
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    李小牧さんの文体、結構好きです。
    歌舞伎町案内人という肩書きも。

  2. SECRET: 0
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    >たくさん
    コメントありがとうございます。
    テンポが良くていい文章ですよね。
    このまえ歌舞伎町に行ったら、おいしかった焼き鳥屋さんがなくなってました。

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