明治村探訪

海外から研修生を受け入れており、彼らの観光がてら明治村へ行ってきた。海外からきた彼らに100年前の日本の雰囲気がどれだけノスタルジックに伝わったのかわからないが、同行した日本人達は大人の遠足気分で大いに盛り上がり、他の予定をキャンセルして一日中明治村にいたほどである。
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私にとって明治村とは、この帝国ホテル中央玄関である。しかしこの帝国ホテルが建設されたのは大正時代。なんと時代錯誤。建築が依頼されたのがぎりぎり明治時代だからOKか。
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しかしこんなに身近であのフランク・ロイド・ライトの建築作品が一部分とはいえ、当時の姿のまま見られるのは奇跡的である。当時のままの調度品や、光源の使い方など、ライト特有の意匠の、そのディテールに見とれます。
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ちなみに移築される前のライト館。
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帝国ホテル中央玄関だけでなく、明治村にある建物のほとんどは、明治時代に建てられた建築物を丁寧に解体し、この明治村内に運び込んで再度移築されたものである。
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これは宇治山田郵便局。奥の方は郵便の博物館になっているが、普通の郵便局としても営業している。手紙はがきが出せるだけでなく、納税などもできる。こういった国の重要文化財がごろごろ並んでいる。こういった公共建築だけでなく、一般の商家や邸宅なども移築されている。
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しかも中に入れる。これは上野の西郷さんの弟、西郷従道の接客用の洋館の内部。一部レプリカもあるんだろうけど当時の調度品なんかも並べてあったりする。特になんにも書いてないので、こういうダイニングテーブルに着席できたりもする。
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村内には、有料であるが、バス、市電、蒸気機関車が走っている。これも実際に走っていた車両の動態保存である。ただし村内をくまなく歩いて見て回ると乗る機会がないので、上手く行程に入れる必要がある。
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村内では西郷さんのビールが飲める。食事が出来るスペースもかなりあるのだが、それも明治時代の建物だったりする。
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今回は神戸から移築された大井牛肉店へ行った。大井牛肉店は肉屋だが、文明開化の象徴であり「牛鍋食わぬは開化不進奴」と言われた牛鍋も店内で提供していたようだ。宇治山田郵便局同様、ハコだけでなく、中身も再現している面白い建物である。ちなみにこの立派なお肉は飛騨牛です。
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料理は、松と竹の2種類。お値段はそれぞれ5000円と4000円です。今回は竹にしましたが、牛鍋の他は、お新香とご飯にデザートが付きます。旨いです。
というわけで明治村。東海地方の人は子供の頃に遠足などで行って、あまり面白くなかったという記憶だけが残っている人も多いみたいですが、大人になってから行くとかなり楽しめます。建物が建設された当時の100年前なんて知らぬ過去の景色なんですが、明治村に建物が移築された始めたのがちょうど昭和40年代なので、3,40年前まであった日本の景色が残っているからかもしれません。
関連リンク:
博物館明治村
明治村に行こう!

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