事故経過報告(15ヶ月後・示談成立)

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事故から14〜15ヶ月。ようやく示談交渉がまとまったのでご報告します。

カラダについて
骨折した左肩が固い感じがずっと取れない。首の下から肩にかけて大きな手術跡が残っているので、温泉行ったりとか泳いだりとか酔っぱらって上裸とか気を使います。これから暑くなりますが、首の大きく空いた服もあまり着れないでしょうね。もうこれ以上どうにもなりません。

バイクについて
以前お伝えした通り廃車になりました。形状は保っていますが、フレームが歪んだため廃車。保険会社側の示談放棄など時間が掛かり、損害賠償がなかなか行われず、待っても仕方ないので好きなバイクを買うことにしました。これについてはCielo Road Racer納車!を参照ください。

損害賠償について
おそらく皆さんが一番気になるところ。

事故に遭って数日後、保険会社の担当者がきて、損害賠償についての説明がありました。補償されるのは治療費、交通費、物損費用、休業損害、慰謝料などです。ただし物損については、減価償却した金額になると言われたので、その場で了承はしませんでした。また事故が発生したことで掛かる費用(書類作成費用など)も請求する旨を伝えました。

治療費、交通費、休業した分の損害は数字できっちり出てくるのでほとんど問題ないと思います。よっぽど酷い保険会社でなければ。問題は慰謝料と物損です。

保険会社から沢山届いた書類の中に物損の明細があったので送りました。これは買った時期、価格など自己申告です。ただし過った内容を書くと面倒っていうか虚偽の申請をした場合、保険金詐欺になってしまい一気に立場が悪くなるので、真面目に書く以外はなんのメリットもありません。チューブとかワイヤーとか細々したものを書きませんでしたが、積み上げると結構な金額になったかもしれませんね。

しばらくすると保険会社から物損の明細が送られてきたので、開封してビックリ、申告した金額に対して二束三文みたいな金額がきました…。

保険会社の担当者がきたときに、物損は減価償却しないでと伝えたのに(理由としては中古市場が存在しないので、同じフレームの同じ年式、サイズ、色のものを中古で再度入手することが不可能で、被害者側の負担の方が大きくなるためです)、めちゃくちゃ減らされてました。

ついでに法定耐用年数表というものを添付してきます。これによると自転車の耐用年数は2年なので、購入してから2年経った自転車は殆ど価値がなくなります。しかし前述のように自転車には中古市場がないため、事故に遭った当時の同等品を入手するのはほぼ不可能。差額は被害者で追加して新たに新品を買うしかありません。新品が手に入るのなら多少お金を出すのもいいのではと思うかもしれませんが、耐用年数は2年です。1年数ヶ月経っているとほぼ丸々被害者側でお金を出さないと自転車が元に戻りません。2年以上だと補償されるのは消費税分くらいにしかなりません。これは酷い。

法定耐用年数は税務上の課税の公平さを図るために設けられた基準で、その道具の実際の価値を表すために作られた表ではありません。一見法的な根拠を持った書類のように見えますが、実際の物の価値を定めたものではありません。なので、同じように事故に合われた方は惑わされないように。それに耐用年数が2年ってどんだけガッツリ乗る想定なんだよ。おかしいだろ。

というわけで、受け入れられない旨を伝えました。そしたら、保険会社の担当者が、

「気に入らなければ、どこかに相談するなりして下さい。」

つまり加害者を提訴しろというのです。示談金提示の1回目で。しかも加害者は高校生で受験の年です。どんだけ酷いんだよ。顧客目線ゼロ。

実は自分の車の任意保険を同じ保険会社に入っていたのですが、もし自分が加害者になった場合、被害者の方が1回目の金額提示を受け入れてくれなかったら、訴訟を起こされる訳です。ハイリスク過ぎて次回の保険更新は無いなと思いました。

受験を控えた高校生を裁判所に呼び出すわけにもいかないので、2回目の金額提示を待ちました。しかし出てきた金額は端数を切り上げた様な、比較しなかったら全く気がつかないくらいの変化でした。

実際どれくらいだったかというと治療費、交通費、物損などを除いた慰謝料がほぼ自賠責保険料。保険会社は出費をなんとかミニマムに抑えようとしているのが分かります。物損は減価償却されまくっているので実際はマイナスです。

それから何度か交渉し、バイクについては年式は違いましたが同じバイクがどこかの店で在庫で余って売っていたので、その価格を参考にしてもらうことができました(が、買ったのはカンパのVeloceでその後の年式ではシマノの105になったので当然価格は下がりました)。それ以外の差額分は慰謝料に積み増しして払うということにしてもらいました。その他にも家族が被った損害とかいろいろありましたので粘り強く交渉。ところが、それからしばらく保険会社から全く連絡がありませんでした。

こちらもかなり忙しかったので、それどころじゃなかったのですが、さすがに何ヶ月も保険会社から連絡がないので、示談交渉を放棄したと判断し、加害者に損害賠償請求することに決めました。もう受験も終わってるだろうしいいだろうと。で、その旨伝えようと念のため保険会社に連絡したら、件の担当者は人事異動で居なくなったとかで、放置されていた様子。おそらく引き継ぎにくかった案件だったのだろうけど、最悪。今度は保険会社の方が平謝り。こちらがかなり優位に。改めて金額の提示をもらってとりあえず妥結。しかし対応の悪い保険会社でした。

頼れねぇよ。。。

というわけで結構時間を掛けて交渉をし、完全に納得が出来る金額ではなかったものの、対応の悪い保険会社と付き合うのにうんざりした&これ以上長引かせるのも嫌だったこともあり、示談成立としました。

どなたかの参考になれば幸いですが、日頃から交渉をしていなかったりして引き際が見極められないと、もっと面倒くさいことになったり、怖いお兄さんが出てきたりするかもしれないので、あまりゴネすぎるのも危険です。細かい交渉術は結構使いましたが、興味がある方は直接きいて下さい。ネットに書かない方がいいかも(保険会社に対策されるかもしれないので)。

一番いいのは事故に遭わないことです。自動車でもそうですが、生身の人間が数十km/hの速度で走っている訳ですから、なおさら防衛運転をしないと、衝突には弱いので、事故の代償は大きいです。交通弱者だからといって無謀な運転をしている自転車が多いですが、事故ったら取り返しがつかないので。

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