先日、本棚を整理した。
床にまで本が溢れていたので、思い切って放出しました。もちろん捨てたわけではなく売りました。全部で260冊くらいあったけど、雑誌も多かったので、ほとんど値段がつかなかったものもあったと思うし、むしろお金払うから持ってってくらいの気持ちでいたら、それなりの金額になって1冊平均70円くらいでした。
期待しないときの方が良い結果がでるのは、なんとも都合が悪い。
二度と手に入らないと思うと捨てられない性分なので、売らずに取っておいたものもあって、年に二回しか発行されなかった頃のCASA BRUTUS(マガジンハウス)だけは、今回も残しておいた。それ以後の隔月刊、月刊になったのは処分しました。昔と内容も雰囲気も変わってしまったし、最近は買ってなかったので。
特に1996年の集合住宅特集は、当時大学生だったころのもので、それまで雑誌と言えば、音楽誌とか週刊誌しか読んだことがなかった自分は多いに刺激を受けた。
当時、活字はあまり読まなかったくせに、なぜか本屋は好きだったので、できれば本屋の近くに住みたいと大学からずいぶん離れたところに引っ越したくらいでした。当時広島にはまだできたばかりのパルコが大分には70年代からあってパルコブックセンター(現在LIBRO)にもよく行っては、CASA BRUTUSなど高くて買えない雑誌はよく立ち読みしてましたが、この号だけはよっぽど気に入ったらしく2回くらい全部読んだ後で買いました。
内容は、SOHOやチェルシーの倉庫を改装したロフトや、アッパーイーストサイドあたりのコンドミニアム、グリニッジ・ヴィレッジのアパートメントなどに住む人々(男同士で暮らしているカップルを初めてみた)の住居の取材、マンハッタンにある金物屋、塗料屋、ゴムの専門店などリフォームに欠かせないDIYショップの案内などがメインで、見知らぬ世界にドキドキしながらページをめくったものです。他にもシャワーヘッドや洗面台、蛇口、ドアノブ、床材などリフォーム素材の特集もあって、どう考えても生活の役に立つ情報は載ってなかったが、造り付けのものしか観たことがなかったたので、えらく興奮した覚えがある。おそらく建築方面に興味をもったのはこの頃からで、工業デザイン科に進もうと思ってたのに、エレキギターを弾きはじめたせいで電気工学に興味を持ったのは大きな間違いだったと思ったのもその時でした。ロックは人生を狂わせる。
もう10年も前の話です。