格差

昨日スタジオで商品写真撮影に立ち会った。使っているスタジオやカメラマンさんはいつものところだったのだが、前々からそのクオリティがいまいちだと思っていた。ピントのずれたヘンなこだわりがあり、自分の出したアイデアに固執する。まぁ、それがずば抜けてセンスがよい場合は、どんどんやってもらって構わないのだが、いろいろ試行錯誤しながらという状況だったので、それが足かせになる。クライアントまたは全体をディレクションする人間が出したアイデアから、どんどん膨らませて行くということが出来ず、いつまでも同じところにいる。自分のセンスを疑わないのはよいが、マッシュアップしてよりよくしていこうという姿勢がないのが痛い。
これは当たり前だけど、クライアントが悪い。ダメなときはハッキリ言わないといけないのである。そうやって揉まれていかないとクオリティが上がらない。本当に当たり前だ。でも地方にいると競争相手も少ないし、取引先も限られるから、なあなあになって、いっこうによいものが出来ない。
渋谷にいたときにお世話になったアートディレクターさんは、その昔すっごいクライアントが厳しくて、うっかりしていると仕事が他に持ってかれそうになる状況で、さんざん揉まれたそうだ。そうやって生き残ったものだけが仕事にありつけているから全体的にクオリティも高い。それでも気が抜けないって言っていた。
なんか当たり前だけど、そういう状況にあるっていうことは、そういう状況にないほうから見るとかなりうらやましい。

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