浜松まつりについて

浜松市では毎年ゴールデンウィークの5月3日~5日に浜松まつりというものをやっている。起源は江戸時代に遡るそうで、なかなか歴史のあるお祭りなのだが、県外から来た者にとってはなかなか理解しがたい行事になっているようである。
注)これは大正時代の創作だそうです。本当に程度が低いですね。

祭りは中田島砂丘での凧揚げと、合同練りと呼ばれる練り歩きと、市内の各地域がそれぞれ御殿屋台と呼ばれる山車を引いて歩く3つの大きなイベントがあるのだが、近年お祭りのほうが肥大化しているせいか、この御殿屋台の引き回しと練りが、参加者が自分達の町内に帰るまで延々とやられているから、市内の道路という道路が交通規制だらけで、夜中12時を過ぎてもラッパの音と掛け声が鳴り止まない。観光で訪れる人は、まさか日付が変わった夜中まで郊外で、ラッパを吹きながら練り歩いてるとは思いもしないだろう。100を超える町が参加しておきながら、ラッパの祭り囃子はたったひとつしかないので、同じメロディーをさんざん聴かされると、祭りに思い入れのないものには辛い。うちの会社のほとんどの県外出身者は、無理矢理にでも用事を作って浜松の外に出ていくのである。浜松市にとってこんなマイナスなことはない。

お祭り騒ぎというくらいだから、祭りなんて騒々しくて結構なのだが、祭りの内容を考えると無理もない。だが今年はこの三日間にどこにも行く用事を作らなかったものだから浜松に居る羽目になってしまった。というわけで、今年はこれまで避けてきた浜松まつりを覗いてきた。

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まずはお祭りの起源とされる凧揚げ。空中に無数の凧が浮かんでいるのは滅多に見られる光景ではないのは確か。

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なかにはかなり近づいているものや、糸が交差しているものもあり、パンフレットにはお互いの糸を切り合うこともあると書いてあったので、さぞかし荒っぽい凧揚げかと思ったのだが、そんなイメージとは裏腹に意外とのんびりしたイベントだった。凧が揚がる瞬間は、ちょっと面白い。

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夕方になると、市街地の鍛冶町通りで、合同練り。これはいくつかの地域がまとまってお囃子を掛け声を合わせながら練り歩くもの。地域によって多少構成に違いがあるみたいだが、前述の通りお囃子が、まったく同じなので2つ観たら飽きてしまった。

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そして、御殿屋台引き回し。その昔はずいぶん激しかったようだが、きちんと整列して引きなさいとか指導が入ったため、ただ山車をゆっくり引っ張っているだけで、よその町の山車とすれ違ってもなにも起らないし、岸和田のだんじりのような勇壮なものかと勘違いしていた自分は、この提灯行列にはがっかりした。あまりにものんびりしているので、浜松まつりのインフォメーションの人に聞いてみた。

これはこうやって引っ張っているだけなんですか?

はい。そうです。御殿屋台は一品モノで宮大工が作ったもので、寄付を募り2億円くらいかかっている。(そういえば屋根の構成やら、テリムクリの曲線など微妙に違う)

引き回しという割には、けっこうのんびりしてますね?

うーん。そうですね。(あ、がっかりしてるのがばれたかも。)

町ごとに違いはあるのですか?

ラッパの祭り囃子や掛け声は同じです。山車の中で演奏しているお囃子は町ごとに微妙に異なるようだが、よく判らない。(←えぇーっ、そういうのフィーチャーしたほうがいいんじゃないの?)

ちょっと理解しかねていると。この祭りは浜松で年に一回ある大きな祭りで、地域の皆さんは町ごとに参加して、お互いの団結を確認し合うという意味があるとか言ってました。まぁ地元の人の祭りなのね。完全に昔のお祭りに戻すとか、もうちょっとメリハリつけてやった方がいいとは思うねぇー。


リンク:
浜松まつり公式サイト
浜松まつり(Wikipedia)
浜松まつりの問題点(概要)

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