表参道Spiralで今日から開催の株式会社竹尾のイベントTAKEO PAPER SHOW 2006 ~UNBALANCE/BALANCE~に行ってきた。
紙の特徴を「パリパリ」「ふんわり」「スケスケ」「ツルツル」「ザラザラ」に分類し、1F会場では様々な紙製品を紹介する展示。おなじみのモノから目新しいものまであるが、それらの全てが用途・目的に応じて紙の種類、質感、コストが最適化された成功例。つまり紙製品というプロダクトを通じてなされる行為と結果のバランスがとれたものばかり。改めて見ると結構新鮮。
もちろん何事にもバランス感覚は大切だ。バランスの取れていない酷いモノもまだまだ多いのだが、これだけのモノが氾濫している中でバランスの取れすぎたモノもある意味フツー。しかしちょっとだけそのバランスをずらして、モノに新鮮さを与えることの出来る人たちがいる。様々な分野で活躍しているクリエイター達がそれにあたる。
3Fの会場ではそんなクリエイター達による仮想のプロダクト展示。と言っても、ちょっとわけが違う。仮想のクライアントがいるのだ。そのクライアントというのが、鳩サブレーの豊島屋、その名もズバリのチロルチョコ株式会社、明治製菓、SHIPS、青山ブックセンター、日本郵政公社、コクヨ、アクセサリーのagete(サザビーリーグ)、虎屋、ベンザブロックの武田薬品工業、nepiaティッシュペーパーの王子ネピア(いつのまにか王子製紙ではなくなったのね)、コンラッドホテル(リンク先Macromedia Flash Player Ver.8が必要)などなど。しかもロゴタイプの使用許諾を得て制作されているので、ちゃんとしたロゴ入りでかなり本格的。というか勝手にパッケージをデザインしちゃってるわけで、これってちょっと刺激的な出来事。
一番製品化して欲しかったのは、水野学氏のGood Design Companyが手がけたnepiaのボックスティッシュ。厚手のトレーシングペーパーを使用した外箱で、うっすら中の残り量がわかり、ふんわりとした軽さをもったパッケージ。シンプルな発想で実用的なものを美しくまとめあげるという作業が非常に本質的であり、表面的な印刷ではなく素材レベルでの可能性を強く感じた。