大阪で生漫才

実家からのUターン途中、ちょっと用があり大阪に寄った。
東京から直接帰省したため乗車券が東京→広島、広島→浜松よりも、東京-広島を往復で購入した方が安かった(片道600km以上は往復割引のため。ちなみに距離が長く利用が多そうな東京-新大阪は600km以下で対象外)。その東京までの乗車券で、新大阪で途中下車(100km以上の乗車券は途中下車が可能)。
目的地である心斎橋まで御堂筋線に乗った。最初は気がつかなかったのだが、20代前半くらいの女の子が二人で話している。あまり大きくない声で。
「アンタまた遅れてきたな。」
どうやら片方が待ち合わせの時間に遅れてきたらしい。新年早々遅刻とは、これは遅刻した方はずいぶん分が悪い。しかも待たされた方は、
「いつもそうやん。」
と、畳み掛けてくる。完全に勝負ありだ。今日は待たされた方の彼女の行きたい所へ行き、食べたいものを食べることになるだろう。仕方がない。ところが、待たせた方が、
「なんで遅刻したらあかんのやろなぁ。」
なーんという切り返し。そんなルールありましたっけ?どこかに書いてありましたっけ?というような意地悪な返し方ではなく、どうしてモグラは絵に描かれるときはいつもサングラスをかけているのか?というような子供がするような素朴な疑問だ。
「そんなのあたりまえやん。」
と待たされた方。しかし待たせた方は、
「なんでなんかなぁ?」
おおっ、この天然に「あたりまえ。」を証明するのは大人でも難しいぞ。しかも待たせた方、
「ちょっとぐらい遅れても、みんな待ってくれるし。誰だって遅れることあるやん。なんでなんかなぁ?」
悪いという自覚が全くないどころか、時間の概念がまったく欠如しておるな。
「いや、あかんやろ。アンタなに言うてんの。」
と、待たされた方。電車の中なので冷静を装うも、ちょっとキレかけた。いままでこの女に何時間待たされたんでしょうね?しかし待たす女も、
「そうかなぁ。」
こいつ日本語が分からんのか。まったく会話がかみ合ってない。
「バイトとか大丈夫なん?タイムカードやろ?」
待たされた方も、待たされたことに腹が立つよりも、待たす女の常識のなさが心配になってきた様子。
「ものすごい遅れたときはしょうがないけど、だいたい押し忘れたことにしとるわぁ。」
もう駄目だ。そしたら待たされた女もまたキレそうになって、
「確信犯か。」
ってオチかよっ!この辺りで心斎橋に着いてしまいましたが、彼女達の会話はどこまで続いたんでしょうか。実際には凄くテンポがよく、まるで漫才のようでした。

1件のコメント

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    まさに.大阪って,子供も電車でそんな調子よね.動く養成所か.末恐ろしい.
    奇しくも,オレも山口から戻る途中に大阪で途中下車して御堂筋線で心斎橋,難波あたりをうろついたけど,ニアミスじゃったの.
    今年もよろしく.

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください