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先月発売されて(一部ではw)話題になっていた『始まりを告げる《世界標準》音楽マーケティング』を読みました。

本書はPRとソーシャルメディアを駆使して、ムーブメントを起こしていく為の方法論が事例とともに紹介されており、一応音楽産業を生業とする者としては非常に興味深い内容。

SNSやブログなどのCGS(コンシューマージェネレイテッドメディア)が簡単に利用できるようになってマーケティングに活用している会社も沢山あると思いますが、中にはそれぞれの特性を理解しないままに、闇雲に動画や写真をポストしているんじゃないかっていうのもよく見られます。

Facebookでときどき「いいね!」のリクエストがくるんですが、基本放置しています。悪く思わないで下さい。あなたのためだったりします。本書にもありますが、Facebookのリアクションを測る方法としてエンゲージメント率があります。エンゲージメント率は「(いいね!数+コメント数+シェア数)÷投稿数÷ファン総数」で求められます。ファン総数によっても偏差値が変わりますが、標準値は1%と言われています。にも関わらずファン数を増やしたいがために、興味のないお友達にまで「いいね!」をリクエストしてくるのは、エンゲージメント率を下げるばかりでよいことはありません。またエンゲージメント率の低い投稿をしてしまうと、その後もエンゲージメント率が下がるようです。このような場合は大抵スルーされる様な情報発信をしていることが多いように思います。そして「いいね!」やコメントをしなければエッジランクが下がり投稿はますますファンに届かなくなる。ファン総数は多いのに「いいね!」があまりにも少ないと、ページ全体がなんだか盛り上がっていない状態になり、負のスパイラルにさらに拍車がかかる。10万人のファン総数で「いいね!」が100しかないよりは、1万人に対して「いいね!」が100あったほうがよいわけです。おそらく1万人のファンを抱えているFacebookページは上手に投稿すれば「いいね!」は200にも300にもなるでしょう。そうするとなんとなく盛り上がっているという風になり「空気」を作り出すことが可能になる、そうすれば戦略的に優位になります。本書を読む前から思っていたこと(リクエストに「いいね!」していなかったこと)が、文章ではっきり書いてあって、読んですっきりしました。

またFacebookでの口コミの誘発の難しさにも触れられています。これも実感していることですが、Facebookは成り立ち上、知り合いをベースに繋がります。基本的に学校や職場や地域といったコミュニティベースのことが多いと思います。ここに限られた人にしかわからない内容を投稿してもほとんど反応はありません。それより食べ物やペットの写真の方がよっぽど興味を惹くことがあります、事実、自転車の投稿より、飲み会帰りに食べた一杯のラーメンの写真の方がよっぽど反応があります。インタレストベースならtwitterやinstagramの方がより効果的なようですね。詳しくは本書を読まれることをお勧めしますが、この辺りをきっちり使い分けていくことが、「他人ゴト」から「自分ゴト」→「仲間ゴト」→「世の中ゴト」へムーブメントを起こしていくヒントになりそうですね。いい曲(または商品)を作れば絶対売れるなんて思っているうちは「自分ゴト」と「他人ゴト」の区別がついていないのかもしれません。

なんとなくわかっていたことがはっきりした部分もあり、新たに勉強になった部分もあり、反省させられる部分もあり、読んでよかったと思えた良書でした。このサイトもアクセスの増加ペースが鈍っているので刺激になりました。

とりあえず出来ることからということで、1週間のうち一番アクセスが多い木曜日の22時に公開してみました。執筆したのは週末ですけどね。

※電子書籍版もあります

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