以前は手間がかかっていたものがデジタル化したことによってずいぶん楽に便利になったのですが、そしたらアナログ熱というかいちいち手間が掛かるものが愛おしくなってしまうという、まったく人間というものは勝手です。
またそれとは別にサイクリングにどのカメラを持って行くかというのも毎回悩むテーマで、去年のグルメセンチュリーライドではミラーレスのEOS M3を導入して、あれくらいの重量なら身体に縛り付けても苦しくなかったのですが、先日デジイチに割と重めのズームレンズつけてDiagnlのNinja Strapで身体に縛り付けて走ったら、呼吸がしづらくなり山(獲得標高2,500m)で死にそうになりました。今年のグルメセンチュリーはどうしようかなぁと思っていたら、
らしいじゃないですか。調べてみたら最近人気なんだとか。もう20年くらい触ってないかもしれません。もちろん若い人は全然知らないので新鮮に映るのでしょう。枚数制限があるから気をつけてとか、巻かないと撮れませんとか、現像に出さないと観れませんとか、電池は入れなくていいですとか、衝撃のジェネレーションギャップ。確かにアナログ感だけでなく、高感度フィルムを使用したハイキーでザラザラした写りは今っぽいかもしれませんね。
写ルンです 1600 Hi・Speed
水に強い写ルンです New Waterproof
写ルンです シンプルエース
の3種類。防水タイプは要らないと思うので、1600 Hi・Speedかシンプルエースということになりますが、一番大きな違いはフィルム感度。1600 Hi・Speedはその名の通りISO1600、シンプルエースはISO400。同じ撮影条件ならISO1600の方がシャッタースピードが速く出来ます。なのでシンプルエースの1/140秒に対して1600 Hi・Speedは1/200秒と手ぶれに強くなっています。またフィルム感度が高いと絞りの値を大きくすることができるので、よりピントが合う範囲が広くなります。これによってシンプルエースでは1mしか寄れなかったのが、0.8mまで寄ることができます。以下、結構専門的な話なので、頑張って読むか、適当に写真だけ観てください。
少しカメラに詳しい人は、フィルム感度と絞りとシャッタースピードを固定しているのにどうしていろいろな場所で写真が撮れるのかと思うかもしれません。デジタルカメラの映像素子やリバーサルフィルムはラティチュード(露出に対する許容度)が狭いのですが、「写ルンです」や他の使い捨てカメラ(レンズ付きフィルム)に入っているネガフィルムは凄くラティチュードが広いので、多少の露出アンダーとかなりの露出オーバーは補正できるためです。
1600 Hi・Speedの場合、ISO1600, F14, 1/200なので露出値(Ev)は11+1/3になり、本来なら日陰で撮るとちょうど明るさで写るのですが、前述のようにかなりの露出オーバーでも補正できるので、日向の様な明るい場所で撮っても大丈夫なわけです。
ただこういった晴れていて川面に太陽光が大量に反射しているような条件ではギリギリかな。
これは明るい室内でEv9くらいですが、アンダー側は補正幅が狭いので、フラッシュがないと無理でしたね。
明るいところで撮るのにISO1600は要らないかと思いましたが、シンプルエースの仕様はISO400, F10, 1/140なのでEv値が11+2/3〜12になり、1600 Hi・Speedより若干明るい場所での撮影に有利ですが、ライド中に使うのならシャッタースピードが速い1600 Hi・Speedでよいと思います。
ここまで説明長かった。。。
シャッタースピードは1/200ですが、走りながらだと結構ブレます。そもそも危ないのでやめましょう。
シャッターボタンがかなり軽いので、ジャージにポケットから出す場合にうっかりシャッターを押してしまう可能性があります。撮ったあとフィルムを巻かずに、撮影する前にフィルムを巻けばミスを未然に防げます。
撮り終わったあとはカメラ屋さんに持っていくだけ。プリントした写真は不要でデジタルデータが欲しいのなら、現像のみ+CDにしてと言えばよいでしょう。フジカラーのお店だとフジカラーCDでと言えば大丈夫だと思います。ただこのフジカラーCDは付属しているソフトの対応OSが信じられないくらい古い(Mac OS 9.2.2とかWin XP SP2とか!)ので、CDに入っているJPEGファイルを探してコピーするしかないです。あと上の写真でも何点かありますが、スキャンした範囲がズレていて端が黒くなっているものがあります。今回は言いませんでしたが、多分やり直してくれるのではないかと思います。
とりあえず使えるかな?
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