音楽ファン及び自営業の方必読:民主川内議員の質疑

また社会問題である。そりゃ、出来ればハッピーなこと、読んだ人が愉快になるようなことを出来るだけ書きたい。が、しかたがない。
先週もちょっとだけ触れましたが、電気用品安全法。ようやくマスコミでも取り上げられたりして、騒ぎが大きくなってきました。
おっと、「ああ、今日は面倒くさそうな話だな…。」と思ってブラウザを閉じてはいけません。
電気用品安全法というのは、2001年に制定されたその名の通り電気用品に関する法律。超ざっくりとした対象はコンセントから直接電源を取っている機器類ということになります。
ああ、だから「今日は面倒だな。」と思ってはいけません。
対象となる製品には、指定されたPSEマークを貼ることが義務づけられている訳ですが、当然法制定以前の製品には、そのようなマークはありません。
で、どうなるかというと、PSEマークのない製品は2006年4月1日より売買が禁止になります。簡単にいうと、2001年以前に製造されたヴィンテージ・シンセサイザーや楽器用アンプ、オーディオ機器、中古家電、電源を必要とする業務用機械。これらがの売買ができなくなるということです。で、弊害としてまず挙がったのが、
アンティークランプやオーディオなど古くてもよいもの、名機と呼ばれ時代をつくった楽器などが、資産として残すことができなくなり、文化的な遺産の喪失または海外への流出。
ということなのですが、これでは一部のマニアに限られたハナシでしょ?となってしまいます。が、実はそうじゃないんです。
一般人が、家電製品を新規に買い替える際に、古いモノは下取りしてもらえなくなるので、廃棄処分せざるを得なくなります。消費者には負担増なのです。
また、中古品を売っているリサイクル業者は、現在抱えている2001年以前に製造された中古商品の価値が突然『ゼロ』になります。早くも閉店に追い込まれた店があるようです。
さらに製造や農業、医療、サービス業など、自営で零細企業の場合、高額な業務用設備は、古いものを下取りに出し、新しいものと入れ替えを行っていると思うが、下取りもできないばかりか、廃棄に関する費用も負担しなくてはいけなくなる。対象となる業務用の機器・設備は資産価値が『ゼロ』になるため、金融機関から担保としていた設備の担保価値も『ゼロ』。融資が打ち切られる可能性がある。廃業に追い込まれる場合も想定される。
かなり深刻な問題である。法案について議論した際の議論不足もあり、内容と社会実情が合っていないというのもあるが、法が施行された2001年以後、告知が製造業者に案内した(販売店は?消費者は?)官報に掲載した(誰が読むのか?)にとどまるなど、告知不足も大きな騒ぎの原因である。また経産省から古物商などを取り締まる警察への通達は(あと1ヶ月半しかない)2月15日に行われたということであり、都道府県警などから地域の業界団体への告知は、今日現在ではまだ徹底されていないのが現実である。特に農業や製造業の場合、未だこの法案について知らない人も多いと思われる。
で、本日、民主党の川内議員が、二階大臣含む経産省相手に本法案について質疑をしました。結果、二階大臣が確かに4月以降弊害が大きくなるようなら検討すると明言しましたが、結局経産省はこのまま4月1日を迎えたいというのが、本音のよう。
すごーく、簡単に書いていますので、下記リンクなど参考にしてください。
参考リンク:
電気用品安全法(PSE法)に対する署名
ITmedia News:「名機」が販売禁止に 4月に迫る「電気用品安全法」
坂本龍一氏、音楽・芸術文化に支障
電気用品安全法@2chまとめ

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