恵比寿の東京都写真美術館で私のいる場所-新進作家展Vol.4 ゼロ年代の写真論を観てきた。
2002年度から毎年開催されている新進作家展で、今年度のテーマは「私性(プライベイト)」。(展示会場の表記に従い“プライベイト”としたが、以下一般的なプライベートと書く)ゼロ年代と呼ばれる2000年以降頭角をあらわしてきた若手・中堅写真家のグループ展ということになるのかな。
展示は小テーマ別に3フロアに別れていて、それぞれ、
PART1 私のなかの私(3F展示室)
ジャン=ポール・ブロヘス (Jean-Paul Brohez)
アントワーン・ダガタ (Antoine D’Agata)
染谷亜里可
エリナ・ブロテルス (Elina Brotherus)
塩田千春
アンニ・エミリア・レッパラ (Anni Emilia Leppälä)
PART2 社会のなかの私(2F展示室)
姜愛蘭 (Kang, Ai-ran)
ニコール・トラン・バ・ヴァン (Nicole Tran Ba Vang)
ジャクリーヌ・ハシンク (Jacqueline Hassink)
原美樹子
サボー・シャロルタ (Szabó Sarolta)
池田 晶紀
PART3 日常への冒険(B1F展示室)
セカンドプラネット
みうらじゅん
ロモグラフィー (Lomography)
といった感じ。本来芸術は他人の理解を目的としない私的なものであるし、写真というものは、一人の人間の判断によってシャッターが切られるわけので、ほとんどの写真が元々プライベートなものだとも言えなくはない。なかにはテーマに合う内容の写真家さんもいたのだけど、もっと作家自身の内側とか、現代人のプライベートな時間・場所・行為などに踏み込んだものを期待していたら、ちょっと違ったようだ。ま、なかなか楽しんで観ることは出来たので、よかったけどさ。
最後のLomographyには今更な感じがあったが、みうらじゅんには参った。だって、ザ・スライドショー流してるんだもん。会場に人だかりができて、爆笑しておりました。
去年まで友の会に入ってましたが、ずいぶんご無沙汰していた写真美術館でした。