先日紹介したThe Athleticもそうですが、最近カルチャー系(というらしい)のサイクリスト中心にメジャーブランドではなく、ちょっと変わったインディペンデントなブランドがなんだか熱いですね。Chris King、Ciero、Portland Design Works、Gevenalle(旧Retroshift)などもThe Athleticと同じアメリカはオレゴン州ポートランド発のブランド。ポートランドと自転車に関してはSimWorksのKINGをめぐる冒険やTKC Productionsの日本語で読める世界最高の自転車乗りのためのポートランドガイド[その1]を読まれるとその様子がよくわかると思います。
こういった動きは単にサイクリストの間でポートランドが熱いっていうことではなくて、本書によると大量生産、大量消費が当たり前だったアメリカ人の衣食住に関する意識が、ポートランドや東海岸のブルックリンなどの都市を中心に変わってきているようなのです。
Sugar Wheel Works from stillmotion on Vimeo.
大手チェーンより個人商店を好むというのが分かりやすい特徴のひとつですが、他にもフェアトレードやオーガニック、DIYといったキーワードに代表されるように、社会的責任を考えながら消費していこうという動きのようです。しかしこれってもはやアメリカの2,3都市だけで起っている事ではないですね。日本にも浸透しつつある動きですし地産地消なんて1980年代からある言葉です。とはいえ地方都市は未だに幹線道路に大型チェーン店の出店が相次ぎ、ショッピングモール以外はさっぱりですが…。
余談ですが、大のコーヒー好きにつき、この本を読んだ後だったので噂のBlue Bottle Coffeeにも行ってみました。日本にも上陸が迫っており「コーヒー界の”Apple”」と呼ばれるなど期待が高まっていますが、実際行ってみた感じでは「?」でした。オーガニック、フェアトレード、シングルオリジンの豆を使い個人の香りがするコーヒーチェーンというのがコンセプトのようなのですが、エスプレッソベースのスターバックスに慣れてしまったのもありますが、そんなセカンドウェーブに対して豆は浅煎りで「このコーヒーうまいのかな?」というのが正直な感想。場所柄もあってか客が我々日本人以外は韓国人で本当にアメリカ人に人気なんだろうかと思いました。ついでに豆も買って帰りましたがサードウェーブコーヒーの特徴である浅煎りで強い酸味がモロに出ていて好みではありませんでした。これだったらマスターが一杯ずつ淹れる喫茶店の方が美味い。日本上陸前にはちょっとアレンジされるのを期待。内装は割と好きな感じでした。
佐久間裕美子さんはPERISCOPEというサイトの編集長もやっておられますので、そちらもどうぞ。